Vana'daily

Vana'diel 一人旅の日々.ばなでいり.

閑話休題3

だれ・・・とく・・・。

 

ゼノブレイド2 黄金の国イーラ

ゼノブレ 2 の追加シナリオ。単品でも購入できるので、ゼノブレ 2 ってどんな感じかな?と興味を持った方が最初に手を出しても良いかもしれない。でも、本編あってこその物語ではあるんだよねー。

ゼノブレ 1 の追加シナリオ「つながる未来」は本編のその後の話だったけれど、イーラはゼノブレ 2 の 500 年前の話。本編のなかで何度か言及されるその話、「聖杯大戦」は、プレイした我々にとってその粗筋や結末は既知ではあるのだけれど、この追加シナリオは、本当は当時何があったのか、登場人物たちが何を考えどう行動し、なぜあの結末に至ったのかを理解するための、子細に綴られた回想シーンとでも言うべき物語になっている。主人公はシン。本編における中心人物の一人であり、敵の首魁。この物語は、本編において多くを語らなかった彼が、いったい何を考え、何を思っていたのかを知る大きな手掛かりにもなっている。

物語は、タイトルにある巨神獣「イーラ」、そこで栄える古王国イーラをメイン舞台として進む。天の聖杯メツにより危機に瀕していた世界で、シンとそのドライバー ラウラは、イーラ王国の王子やスペルビア帝国の皇帝と偶然に出会い、共にメツを追う短い旅に巻き込まれていく。

フィールド自体は本編のエリア(巨神獣)2 つ分ほど。本編と比較すれば狭いけれど、「つながる未来」と同様にゲームとしてはそれなりなボリュームがある。本編と共通するエリアもあるが適度に地形が変更されており、「あー500年前ってこんなだったんだ」と感慨深い。本編に比べて全体的にマップは簡素化されているが、迷子気質的には丁度良く、本編に比べてストレスフリーに走り回れる点は〇。そう言えば、本編で取れない宝箱があるんだけど・・・(笑)

ゼノブレ 2 本編に比べてかなりブラッシュアップされているのが戦闘システムだ。全体的にゴテゴテとしていた要素がそぎ落とされて、一方、本編で不満のあった部分は適切に追加・変更されていて、随分と取っ付き易くなっている。

具体的にどんなところが?という部分を書きたいのだが、そもそものベースが複雑で説明するのが億劫なので、まあとにかくやってみてください(笑)強いて言えば、必殺技の属性連携ルートが固定からフリーになったり、前衛固定だったドライバーがブレイドと前衛後衛をスイッチできるようになったり、など、まあとにかく「これだよこれ!」感が凄い(凄い)。 特に属性連携は、大ダメージを出すために必須にも関わらずヤヤコシかったので、ルートフリーになることで間口が広くなった感が大きい。と言うか、やっぱり本編が複雑すぎる! 

ゲームプレイとしては、イーラの住人たちと交流しながら、MMO っぽいシームレスなフィールドを駆け回りつつ、メツの足取りを辿り、彼の目的を明らかにしていく流れ。

住人たちの交流は、なんとゼノブレ 1 のキズナグラムが簡易版として復活している。その名も「ヒトノワ」。NPC と会話を交わし、クエストをクリアしていくことでヒトノワのレベルがあがり(信頼が深まり)、更に多くの住人からクエストが受注できるようになる、と言う感じ。絆が一つのテーマであるゼノブレだからこそ、このシステムは有効なのよね。そう言えばゼノブレ 3 でも復活するみたい。

若干残念なのが、ヒトノワレベルを上げること、つまり一定以上の NPC との会話とクエストクリアがストーリー進行上で必須になっている点だ。なんだろう、危機が迫っているのに料理対決なんてしている場合かなーみたいな(笑) でも、キャラクタたちが少しずつ絆を深めていく様は見ていて素直に楽しいし、故にエンディングでの絶望がより深まるので、止む無き制約なのかも知れない。ゲームデザイナーは悪魔かな。

個人的に、他に特筆すべきと思う部分はキャンプかなぁ。フィールドのアチコチにキャンプ地があり、そこで 人間性を捧ぐ 一晩過ごすことでちょっとしたパーティ会話やクラフトが行えたりするんだけど、これが良い。旅をしている気分になる。会話はイベントが少し進むたびに様々に変わるので、何かあるたびにキャンプするのが良いです。

あと、クラフトは装備アイテムやバフアイテムなどを制作できるんだけど、ヒカリ担当がなぜか料理。そしてメシマズ属性。いや、ほんと、メシマズ属性って誰も幸せにならないから!(真顔) 本人もなんとなく気にしているらしく、クラフト時の台詞が可愛いので、少し音量を上げて悶絶してあげてください(笑) 人間の物語なのだから衣食住は大事。あと恋愛要素も(笑) ちなみに、キャンプもゼノブレ 3 に引き継がれたっぽいですね。

まとめ。物語の結末は知っているけれど、本編で語られなかった登場人物たちの行動や思いが知れるので、本編が気に入った方にはぜひプレイして欲しい追加シナリオ。本編をプレイしてイーラをプレイして、更に本編をプレイし直すことで、新たな発見があるかも知れない。少なくとも物語の厚みが増すこと請け合い。絶対。

 

さて、語り尽くされている気もするけれど、ネタバレと言うか考察と言うか妄想と言うか。

この物語は、シンの未練なんだよね。二度と手にすることはできない、ラウラとのかけがえのない思い出。そして、なぜレックスの前に立ちはだかったのかと言う、その理由。

「聖杯大戦」ののち、死にゆくラウラとの絆を失いたくないがためにマンイーターとなったシンは、500年の時を独り過ごすなかで、思い出と共に永遠を生きていく意味を見失ってしまっていた。彼女との日々が蘇ることは、もう永遠に無いのだ。

だから、彼は、楽園を目指すレックスの前に立ちはだかり、メツと共に世界を作った神の許を目指すことで、生きる意味を見いだそうとした。彼は神に問いたかったのだ。ブレイドとは何者なのかを。どこからきてどこへ向かうのかを。その生の意味を。

そして、最期に彼は、その答えを知るレックスに神への道を譲った。シンは気づいたのだ。ラウラの思い出と共に立ち止まってしまった自分に。問うべきは、神ではなく自分であったことに。その答えは、彼の旅のなかにも確かにあったはずなのに。

500年間変わらず彼女を愛し続けたシンは、変わらなかったが故に、某イカ(笑)と共に舞台を去らざるを得なかった。500 年前の彼は確かに主人公だったが、世界は次の世代に受け継がれたのだ。絆によって人間とブレイドは変わっていくことができる。そう信じる新たな主人公の手に。

 

イーラは今回が初プレイだったので、エンディング後にシンの想いと言うか、シンが大切にしたかったことと言うか、が、ズーーーーンと心に重く圧し掛かって、しばらくゲームがプレイできなくなっていました(笑) だって悲しすぎるやん。

ぶっちゃけ、最初にアデルにさえ出会わなければ、二人はメツ討伐部隊に合流することもなく、イーラに至ることもなく、きっとどこか辺境の地で孤児院を開いたりして、某イカ(笑)の大虐殺にも会わなかったんじゃないか、と思うと、完全に巻き込まれた系、かつ、悲しい結末系なわけで、むしろシンはよく耐えたと思うんだよねー。そもそも、ラウラの死の元凶たる某イカ(笑)に復讐を果たすわけでもなく、「オレは何者なんだ」的哲学的思考に耽るとか人間が出来過ぎてる。真面目か。シンがノポン族だったら、内に籠る事無くきっと ラウラOL みたいなロボを作っていたに違いないも! 絶対そうだも!! 

不可抗力とは言え、最初の選択肢?を間違えるとここまで酷いことになるのか・・・を地で行く展開で、やっぱり開発陣の中に悪魔が居るのでは?と思わざるを得ない(笑) かまいたちの夜で言うと、いつの間にかストックで突かれている系。ツラい。そもそもラウラの境遇自体も結構酷いし、本編と比較してイーラは色々と重い! 重すぎる!! めっちゃ人が死ぬし。でも、人生とは自らの思い通りにいくとは限らないと言う、実にリアリスティックなお話ではある。本編の少年漫画的軽さと良いバランスなのかも知れないけれど・・・加減!!と言うか、全体で平坦に均した方が良くない?(笑)

本編で結末を知っているから・・・と覚悟しながらプレイしていたけど、まさかここまでグッとくるとは。でも、本編を気に入ったなら絶対やった方が良い。 Movie Theater でイベントを見直したらむっちゃ泣けたから(笑)

あ゛あ゛あ゛あ゛~思い出したら泣けてきた。レックスの仲間になるわけでもなく、ただ独り消えていくのが良いよね・・・。次に本編をプレイするときはシン目線でプレイしよう・・・。絶対。

 

さて、6/24になったので、少しの間は無双の世界に旅立ちます(笑)