Vana'daily

Vana'diel 一人旅の日々.ばなでいり.

バストゥークミッション7-2「 それぞれの行方」

え?誰!?と思うのだった。

 

バスミッションの続き。

バスが調査中の「ある件」に関して、その情報を持つ冒険者を探しているらしい。

詳しくは大統領から直接話を聞くよう仰せつかったが、つまりそれだけ重大事のようだ。

「ある件」とは行方不明の老ガルカの件らしい。

ミッションの当初からアイアンイーターが危惧していたが、鉱山区の人々は心の拠り所を失い未だにざわついたままと言う。

大統領「バカな話だと思うがな。いつまでも種族意識に凝り固まるから 硬直的になってしまう・・・」

「完成品のイメージ」を持つ大統領からすれば何の生産性もないガルカたちの振舞いは理解できないと言った風だが、とは言え冒険者を呼びつける程度には大事と認識しているらしい。火種が燻っている自覚はあるようだ。

切って捨てるよな物言いだった大統領だったが、続く話に関してはどうにも歯切れが悪い。

大統領「ただ・・・ひとつ気になる情報があってな・・・」「ウェライから・・・手紙を受け取ったという冒険者がいるそうだ・・・」「その情報を得た人物に話を聞いて ほしいのだが・・・。なんというか・・・その・・・」

珍しく言い淀む大統領だったが、最後には覚悟を決めたらしい。

大統領「こっちだ。ついてきてくれ」

別室前まで案内されると、待女が扉の向こうへ声をかける。

侍女「お嬢様、冒険者の方が、お話を伺いたいと・・・」

コーネリア「それじゃあ、お父様が 調査を認めてくれたの!?」

勢いよく開いた扉の先にはコーネリアの姿があった。

が、父の姿を見て慌てて扉を閉める。

コーネリア「!! だましたわね、お父様!!」

シドの話が功を奏したのだろう、コーネリアはグンパのためにウェライ調査を父親へ頼み込んだらしい。だが、親娘の話はいつもの通り拗れたようだ。

にも関わらず大統領がこの件に踏み込んだのは、アイアンイーターからウェライ調査について依頼があったからだった。

大統領「バカにするな。おまえの考えごときで国政を動かしたりはせん」

その言葉は、大統領としては公人として当然と言わんばかりだったが、娘としてはどうにも歯がゆい。

コーネリア「あんなに私が 言っても聞き入れてくれなかったのに・・・」

だが、コーネリアの独り言は父に届かない。

大統領「おまえは何か情報を 得たのではないのか? そうでないなら 話はここまでだ」

いつもならば身綺麗過ぎる父に腹を立て、話を打ち切ったかも知れない。だが、彼女は「完成品のイメージ」を忘れなかった。

コーネリア「待って・・・。実は、『蒸気の羊』亭で、ある冒険者さんのウワサを 聞いたの」「ウェライさんに・・・何か手紙を頼まれたって・・・」

大統領「わかった。それではここから先は冒険者に調査してもらおう」

娘「ねえ、お父様・・・」

話を切り上げようとする大統領に、コーネリアはしおらしく問う。

娘「やっぱり・・・自分の力で 何かできるなんて思い上がりなのかな? 結局偽善でしか、ないのかな・・・」

グンパに問い詰められたあのやり取りは、コーネリアを思った以上に苦しめていたらしい。

父「東方の言葉では『偽善』という言葉を、『人の為す善』と書くそうだ」

扉の向こうで肩を落とす娘に、大統領は珍しく饒舌になる。

父「何かを為そうとすれば常に 批判がついてまわる」「それでも、私は自分が 正しいと信じる結果のみを求めてきた・・・」

父「何もせずに文句だけを言う連中に 決して私の邪魔をさせたりはしない」

そこまで言うと急に気恥ずかしくなったのだろうか、大統領はいつものように余計な一言を付け加えていた。

父「それと・・・おまえのような小娘が 自分のやっていることの善悪を論じるなど 10年早い。肝に銘じておけ・・・」

娘「お父様・・・」

だが、父の言葉はきっと娘に届いているだろう。

大統領「それでは、『蒸気の羊』亭のおかみ、ヒルダに事情を聞いて、そのハニとやらの行方を追うように」

いつのように淡々と依頼事を述べる大統領だったが、

大統領「よろしく頼んだぞ」

その言葉に、いつもより少しだけ気合が入っているような印象を冒険者は抱くのだった。

で「蒸気の羊」亭。

ここのオカミは大抵階上に居て、そこそこ話しかけづらいのよね。

なんとか声をかけると彼女は楚々として階段を下り、冒険者の話に耳を傾けた。

女将「ハニ様・・・ですか? ええ、そういえばいらっしゃって、ガルカの方から手紙を受け取ったようなお話をなさってました」

だが、冒険者ハニは次の冒険地を求めてパルブロ鉱山へ向かったまま帰ってこないらしい。

女将「何かひどい目にあっていなければ良いのですが・・・」

と言うことでパルブロ鉱山。

Lv60を超えている現状では、最奥に居るカメですら練習相手ではなく、どう考えても目的地はボス部屋に思えた。

・・・やっぱり。

描かれた魔法陣に飛び込みその先へ向かうと、「助けてー!!」と叫び声が聞こえる。

Lv65青。

カメx4 戦。

片手棍を持つカメが白魔に見えるので、まずはヒーラーから優先的に攻撃する。

体力が40%ほどになったタイミングで「女神の祝福」。

予想通り。

問題は・・・祝福で1体目の撃破まで時間がかかり、クピピ殿のMPが半分になっている点。ちょっとキツイかな?と思いつつ

次のターゲットへ。

ログを眺めていると精霊魔法を唱えるカメが居たのだが、よくよく見るとプロテスも唱えていて、どうやら赤魔っぽい。

いずれにせよ魔法が厄介な事に変わりは無く、優先して攻撃して

撃破。

残り2匹はいずれも前衛系っぽいので適当にターゲットを選ぶ(笑)

ログを見るとブラッドウェポンを使ってきたので暗黒だった。これも無事撃破。

が、残り1匹の段階でヒーラーと盾(ナイト)のMPが枯渇した。

にも関わらず「マイティストライク」を使用されて結構ヤバい。懸命に「ケアル」を唱え続けるヴァレンラールが痛ましい。

で、(スクショを撮る暇がなかったと言うか、スクショを撮るのを忘れるほど唖然としたと言うか、)「今こそ『花粉』で回復するときぞ!」と思って「花粉」を唱えようとしたら、ターゲットは自分しか選べない事に気づいた(白目)

えーまぢ? ケアル代わりに使えると思ったのにダメじゃん!、と思っているうちに戦闘が終了した・・・。

ハニと言う名前から勝手に女性を連想していたが、男性ヒュームが現れてビックリした(笑)

ハニ「・・・あれ? どこかでお会いしたことありますか?」

と言われて二度ビックリした。プレイ後に日記をひっくり返したら、確かに バスへ初めて来たとき と ベドーでの遊撃戦 で顔を合わせていた。

・・・覚えているかーい。

マイペースな彼に手紙の事を切り出すと、

ハニ「ああ、すっかり忘れてました。あなたに渡しておきます。また届けるの 忘れてしまいそうですから・・・」

随分と呑気なことを言われた。

なぜウェライは彼に手紙を渡そうと考えたのか、しばらく熟考したが答えは見つからなかった。

(後でわかるが、ウェライは手紙を出すべきか悩んでいた。たまたま出会ったハニに手渡すことで、手紙の行方を運命に委ねたのかも知れない)

大統領補佐官の顔が一瞬浮かんだが、手紙の宛名を確認する。

大統領に報告すべきか迷ったが、この手紙を一番望んでいるであろう人物へ届けた。

グンパ「どうしてわざわざ・・・ それに、話していってくれてもよかったのに」

グンパの疑問は尤もだった。

ウェライ「果たしておまえにこの手紙を出すべきか迷っている。これが、おまえのためになるのかどうか・・・」

手紙と言う形を採ったのは、ウェライの逡巡が理由だった。

昔からグンパを知るウェライは、グンパの悩みに気づいていた。

ウェライ「種族意識が強過ぎるガルカたちの中にあって、おまえは異色の存在だった」「だから・・・おまえの気持ちは、私には理解できる。自分自身が転生した後の驚き、そしてとまどいを・・・」

それは誰にも明かしたことの無いグンパの秘め事だった。

ウェライ「どうして、そんな自分が語り部に・・・と」

・・・ウェライ!! 気づいて・・・いたの、か・・・。

ウェライ「バカにするな。200年近くも付き合った親友のことを、わからないと思っているのか?」

語り部。ガルカの種の記憶を引き継ぐ者。

ウェライ「しかし、」

とウェライはグンパの在りようを肯定する。

ウェライ「私はおまえの意思を尊重する。ガルカの憎しみ、悲しみをおまえが背負わなければ いけないという理由などどこにもない」

冒険者の脳裏にラオグリムの最期の姿がよぎる。

ウェライ「それに、」

とウェライは少し言いづらそうに言葉を継ぐ。

ウェライ「語り部はその後例外なく、非業の死を遂げている。再び転生を果たした、という報告は一度もない」

(グンパは20歳と言っていた気がするが、200歳が正確なのか。それとも、ウェライはグンパの前世?を知ると言うことなのか)

(20歳と言う年齢は前語り部たるラオグリムが闇の王として倒された時期であるから、ラオグリム⇒グンパへ語り部が引き継がれたと考えると符合はする。また、ウェライの言葉に拠ればラオグリムは転生しない=その記憶は引き継がれないと読める。彼が闇の王となった経緯が継がれないのならば、その正体が長らく不明だった事も理解はできる)

(・・・物語的には「出来過ぎている」感は強いが)

ウェライ「これだけは言わせてくれ」

親友として最期まで迷った言葉。だが、グンパの生き方を肯定するウェライは、彼の背中を押す事を選んだ。

ウェライ「語り部か、ではなく、おまえ自身が為すべきことを為してくれ。おまえ自身が信じる道を選んでくれ」

それは奇しくも、大統領の考えと一致しているように冒険者には聞こえた。

ウェライ「最後になるが・・・再び転生して おまえと冒険に出られる日を楽しみに待っている。記憶を失っても、私たちは、永遠に親友だ」

グンパ「ウェライ・・・!!」

直接伝えなかった事に対するわだかまりは解けた。だが、偉大な親友を失った喪失感が再びグンパを襲う。

語り部としての自分。グンパとしての自分。

どんな自分であろうと在るがままを受け入れてくれた親友の言葉に、いったいどう応えれば良いのか。

グンパ「コーネリアのねえちゃん、そこにいるんだろ?」

いつの間にか聞き耳を立てていたコーネリアは、悩むグンパの姿を知りつつも問わずに居られない。

コーネリア「ねえ・・・これから、どうするつもり?」

グンパ「え、わかるもんか、そんなこと」

コーネリア「でも、私にはわかるよ。あなたは絶対に逃げない」

大統領の娘と言う立場から逃げてきたコーネリアは、グンパとシド、そして父の言葉に救われていた。たとえ偽善と呼ばれようと、為すべきことを貫くべきであると知った。

だから、これは恩返しなのだった。

コーネリア「あなたは違う。どういう決断であれ、もう逃げることはしない。だって、そう教えてくれたの、あなたでしょ?」

グンパ「頼む、これ以上は・・・ 今日は・・・1人にしてくれ」

200年来の親友には及ばないが、コーネリアはグンパの事を少しだけ理解できた気がしていた。

コーネリア「わかった・・・」

だから彼が決断することを疑いはせず今はそっとしておくことを選び、静かに背を向けた。

依頼を遂げたことを大統領に報告した。

グンパに手紙を渡したことを責められると思っていたが、補佐官と異なり大統領は大目に見てくれた。

大統領「まあいいだろう。下手にここで 検閲などしてさらに騒ぎを大きくするつもりはない」

ウェライの失踪には事件性が無い。ならばいずれ鉱山区の騒動も収まるだろう。大統領は些事に構わずその結果に満足しているようだった。

長らく懸案だった鉱山区の騒動について結論を得たことで、ランクが8に上がった。

 

フォルカーとザイドに関するミスリル銃士隊の話にフォーカスするかと思っていたが、どうやらグンパと語り部に関して話が進むように見える。

語り部として転生したグンパは、その責務をどのように考えるのか。語り部として彼が抱える悩みとは何なのか。

ウィンダスサンドリアと同じく、今後は国全体を揺るがす話に発展するような気がする。なかなか興味深い展開で、少しワクワクしてきた。

あと、意外にも大統領が父親をしていて結構好い人物に思えてきた。最近は変な人物に惹かれやすいのかも知れない(白目)