プロマシアミッション8-4「暁」その3
男神の「器」に最後に注がれたものは・・・
人間たちの執拗な抵抗に遭い,
遂に膝を折る男神.
闇に飲まれたタルトリオはその光景に焦りを隠せないが,
プリッシュは好機を逃さない.
プ「とどめだ!」
刹那,何かに気がついたセルテウスはプリッシュに危険を知らせる.
セっちゃん「まだだ! 行くなッ! プリッシュ!?」
だが,駆け出したイノシシは止まらない.
そして,男神の手が何かを掴むかのように差し出されると,
プリッシュの胸元が光り出す.
あれはアミュレット.母なるクリスタルの前でナグモラーダがそうしたように,男神もまたアミュレットを通じてプリッシュの内なる光を強引に引き出すと・・・
プリッシュは「闇」に飲まれ始める.
男神を助太刀せんとトリオは再度メテオを唱え,
その詠唱に失敗する.
トリオの魔力によって呼び寄せられた流星は,
男神にまさかのクリーンヒット!
プリッシュを絶体絶命の危機から救ってくれる.
だが,危機は去っていない.
闇に飲まれつつあるプリッシュに向かい
その名を叫ぶセルテウス.
セっちゃん「プリッシュ!!!」
その声は確かに彼女に届き,
プリッシュは再び「闇」に抗う.
プ「終わりなどない・・・!」
プ「終わりなど,望むことはない・・・!」
終わり.
それは「闇」が彼女に呼び掛けた声.彼女の内なる「闇」が答えた望み.
永遠の命を手に入れてしまったプリッシュが密やかに抱く,暗き願い.
だが,彼女は自らの闇に抗う.
そして手元から「魔石」を取り出すと
セルテウスの光の槍と共に,渾身の力で男神へ投げつける.
プ「俺たちは生きるために生まれたんだッ!」
それは男神の「顔」に突き刺さり,黒き結晶となる.
プ「魔晶石が生まれていく・・・!?」
プ「クリスタルの光が あいつの虚ろなる闇に届いたんだ!!!」
だが,それは致命傷とは成り得なかった.
男神が抱える膨大な量の「闇」を前に,セルテウスの光の槍は打ち消され,
まだ闇から抜け出せぬプリッシュは
男神の強烈な一撃に吹き飛ばされる.
これ以上の邪魔は許さないと,
それを阻止せんと冒険者が立ちふさがる.
その瞬間,冒険者の身体が輝きはじめ,
その輝きは光の柱となって天を衝く.
それは 5 つに分かたれていた「母なる光」.
その光が天からもたらしたのは,
一滴の光の雫.
それは見る見る男神の身体に染み渡り・・・
???「・・・私の声が・・・聞こえる・・・?」
男神「・・・ああ・・・アル タナ・・・ よ・・・」
プリッシュの意識を取り戻したのは,
男神を包む眩い光.
それはゆっくりと解きほぐすように男神の姿を変えていき,
やがて小さな塊になると,
世界を眩く照らす光となって,視界一面へ拡散する.
つづく.