Vana'daily

Vana'diel 一人旅の日々.ばなでいり.

サンド〔S〕クエスト「ちいさな勝利、ひとつの決意」

え?私がっ!?と思わず真顔になるのだった。

 

 

捕虜になったお姉さまの命が危険で危ない件。

ビスティヨ作戦本部長によれば、捕虜となったお姉さまを擁するオークの隊は、ジャグナー森林の南、ラヴォール村近くに居るらしい。

地図を取り出し眺めてみると、言うほど近くではないけれどジャグナー南部にチェックポイントがあった。

まずはワープ本で村入り口に移動して、該当するチェックポイントを目指す。

どうやら見張り用の櫓の足元らしく、モンスターたちは普通に周囲を闊歩している。

まずは周囲の露払いをして、

安全を確保してからチェックすると

イベント。

ワラワラと集まるオークの軍勢に身動きが取れずに居ると、

共に様子を窺っていたラーアルが何かに気づく。

お姉さまだった。

ケガをしているのではないか。酷い目に合わされているのではないか。

嫌な情景ばかりが頭に浮び心配で胸が張り裂けそうだったけれど・・・お姉さまの姿を見て思わず目が潤む。

良かった、間に合った・・・。

後ろ手にされたお姉さまはオークに手荒に扱われ、

その場に倒れてしまう。

あっ・・・と思わず声が漏れそうになったけれど、お姉さまはこの状況をものともせずエルヴァーンの騎士を見据えながら鋭く問い質していた。

アルテ「神殿大騎士ダルヴィーユ」「前から怪しいと 思っていたけれど・・・」「答えなさい! あなたの目的は何なの!?」

だが、その詰問に神殿騎士は微動だにせず答えた。

ダル「勘違いするな。私はただ、サンドリアを本来 あるべき姿へと導いているに過ぎん」

アルテ「・・・? どういうこと?」

ダル「現国王・・・ いや僭主デスティン・R・ドラギーユは 我らが同胞らの手によって殺害される」「・・・そう。10年前、先の国王グランテュールが オークの襲撃で死んだようにな。くくく・・・」

アルテ「な、なんですって?」

そう声を上げるお姉さまをダルヴィーユはただ見降ろしていた。表情を崩すことなく乾いた笑いを零すこの大騎士は・・・本当に正気なのだろうか。

ゾッグ「お、おい、ダルヴィーユ! ブッチズボッチ様が痺れをきらしちまうぞッ!」「早くしやがれッ!」

二人の傍にいたゾッグボッグはダルヴィーユのその様子に苛立ちを隠さず、そう言って横から割って入った。

柱の陰からやり取りを見ていたラーアルは、

ラーアル「くそ! 助けたいけど、敵の数が多すぎるよ」

と嘆いていた。

早くお姉さまを助けたい。

その気持ちは冒険者も同じだったけれど、ダルヴィーユとゾッグボッグが揃ったこの状況では返り討ちに遭うのが関の山だった。

なんとか隙を作らないと・・・と焦りだけが募る。

だが・・・もはやそのための時間は無いのかも知れない。

ダル「・・・余話が過ぎたな。そろそろ終わりにしよう」

オークに急かされたダルヴィーユは「仕方がない」と言う様子で剣を引き抜くと、その切っ先をお姉さまの胸に向ける。

ラーアル「ま、まずい!」

思わず立ちあがってラーアルが叫ぶ!

と、まるでそのタイミングを計っていたかのように

全力疾走したエグセニミルがダルヴィーユに飛び蹴りを決める!

プリッシュとエグセニミルは血が繋がってるんじゃないの!? 笑)

その渾身の一撃は大人の身体をも軽々と吹飛ばし、

ダルヴィーユは成す術なく川底に消えた。

アルテ「・・・エグセニミル! どうしてここに!?」

驚きを隠さずそう問いかけるお姉さま。

だが、エグセニミルはその声に答えることなく剣を構える。これからが本当の正念場なのだと彼は十分に理解していた。

エグセニミルが構える剣のその先には・・・。

ゾッグ「まさかお前から 会いに来てくれるとは・・・」「オレサマは嬉しいぞ、エグセニミル!」

ゾッグボッグが両手を振り回しながら殺る気に満ちた声でそう叫んでいた。

エグセニミルが作った隙を突き、ラーアルと冒険者もすかさずお姉さまの許へ駆け寄る!

エグセ「ふんッ! お前の顔を見るために、わざわざ 走ってきたんじゃねーよ! ゾッグボッグ!!」

仲間の登場にエグセニミルが思わず軽口を叩く。

お姉さまには手を触れさせない。陣形を組んだ3人は同じ思いで剣を構えていた。

アルテ「ラーアル! 冒険者さんまで!」

ゾッグ「飛んで火にいる夏の虫とはこのことだァ!!」

3対3で互いに睨み合う。

ダルヴィーユが飛び蹴りで沈んだ今、前回の戦いを思えば互角の勝負と言えた。

だが・・・ゾッグボッグが恐れていた事が起こる。

オーク隊のボス、ブッチズボッチが痺れを切らし雄叫びを上げていた!

ラーアル「・・・ちょっと、なんかスゴそうなのが出てきたよ!」 ← わかる

エグセ「おい冒険者。あのデカいのはお前に任せる。やれるだろ?」 ← わからない

エグセ「残りのオークは オレとラーアルで何とかする」 ← わかる

エグセ「もしもドジ踏んでみろ。あとで領地のゴミ拾いだからな」 ← わからない

えぇぇぇええええええええ!?

え? うそ? そこはエグセニミルじゃないの?(笑)

突然のムチャ振りに何かを言い返したかったけれど、ブッチズボッチは既に目の前だった。

ラーアル「た、頼んだよ。冒険者!」

ラーアルのナケナシの鼓舞を受け短剣を握り直す。

お姉さまに触れさせるわけにはいかない。

ただその思いだけでボスの許へ駆け出した!

 

Lv70踊。ブッチズボッチ戦。

もしかしてムッチャ強いのでは?とビクビクしながら戦いを始めたのだけれど、

少し硬いような気がしたので「W.フラリッシュ」で連携状態にして

フェイスたちの連携を叩き込んだら、

圧勝(笑) 

むしろ周辺に居る雑魚がリポップして絡んできたので、こちらの処理の方が大変だった。

ブッチズボッチ。ボスなのに哀しい。

 

エグセニミルたちが気になり、ボスの骸をそのままに駆け出した。

が・・・。

 

エグセニミルたちは思った以上に敢闘していた。

軽快にステップを踏み、飛び掛かるオークをタイミング良く薙ぎ払うエグセニミル。

(よく見ると刃を使わず面で叩いているように見える。何か意味があるのだろうか)

だが、彼の背後にブッチズボッチの影が迫り、

あわやと言うところでラーアルのタックルが決まる!

吹飛ばされたブッチズボッチはそれがトドメの一撃となり、その身体の下敷きになったゾッグボッグは身動きが取れない。

ゾッグ「ちッ、畜生~ッ!!」

ゾッグボッグの情けない声が勝鬨となった。

チームワークの勝利だった。

ブッチズボッチの下からなんとか抜け出したゾッグボッグは、

ゾッグ「・・・ガキだと思って甘く見ていた! クソォ! 普通に強ェじゃねェか!!」

と負け惜しみを言う。だが、やはりゾッグボッグは曲者だった。

エグセ「また逃げるのか!」

そう言うエグセニミルに人語オークは心外そうな口ぶりで返答する。

ゾッグ「に、逃げるだと!? バカにするな! これは『戦術的撤退』っつーんだよ!」

仲間に合図を送ったゾッグボッグは捨て台詞を吐きつつ撤退していった。

ゾッグ「覚えてろッ! 次会うときは 必ずお前の首をチョウダイする!」「なぜならお前は オレサマの氏族の・・・カタキだからな!」

 

勝負を諦めないゾッグボッグの執念に、冒険者は何とも言えない嫌な予感を覚えるのだった。

 

(つづく)