Vana'daily

Vana'diel 一人旅の日々.ばなでいり.

アトルガンミッション33「砂上の楼閣」/34「山猫の皮算用」

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急に大人びた気がするのだった。

 

聖皇の座を巡る兄妹喧嘩の末、アフマウはルザフと共に幽霊船へ戻ってしまった。亡きリシュフィーの願いを受けアフマウ再追跡を決意する冒険者だったが、錬金術師ガッサドによる「偽魔笛」製造の報を受けた丞相により、聖皇捜索作戦から解任されてしまう。鉄巨人アレキサンダー」の心臓を手に入れたに等しい丞相は、それらの制御装置の入手を企む。果たしてそれは、ワラーラ寺院にある「ゴルディオス」と関係するようだったが・・・。

 

少し忙しく数日を開けてログインしたら緊急メンテナンスでプレイできなかった件。

Nintendo Direct 2022.2.10 で「エムブレ無双 風花雪月」と「ゼノブレ3」が発表されてしまった。どうしよう(笑)風化雪月は良いとして、物語が繋がっているらしいゼノブレ 1 と 2 を再プレイすべきか否か。ゼノブレ 1 は話を忘れてるなー。

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数日を開けたのでナジャ社長の所へ戻る社畜

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我が社の「大事なプロジェクト」の進捗状況を聞かれた。

もちろん、何かが進んでいる訳がない(笑)

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また怒られるかなーと思ったが、なんだか妙に上機嫌な社長は「ちょいとおもしろいことに気がついてね」と言いだす。

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「腹黒のドゥザフ」の目撃情報をマークしていたら、海から近く上陸に便利な場所に集中していたらしい。

シャッチョー「そこで、あたいはひらめいたんだ」「腹黒のドゥザフの正体は、ひょっとしたら巷で噂の・・・」「漆黒のルザフじゃないかってねっ!」(ドヤ)

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え、あ、はい。

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さすが我が社の一大プロジェクト、社長の気合の入り方も違うなーと思ったら、どうやらその情報の仕入れに「経費が、かな~りかさんでいます!」状態らしい。

予算の使い方がガサツな件。

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で、できるだけコストをかけない方法、つまり、「幽霊船」経験者である冒険者に船を捜し出させて、社長の推理の当否を確認しよう、と言う話になった。

予算の割り振り方がガサツな件。

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シャッチョー「もし、当たってたら、ウチの傭兵を総動員してドゥザフをとっ捕まえにゆくからねっ!」

そもそも計画がガサツな件。外れだったらどうするんだろw

まあそこが本来の社長っぽいと言うか、ウィンダス大使にシテヤラレてからようやく以前の社長に戻ってきたと言うか、我が社のエース(笑)としては健気な社長のために一肌脱ごうと言う気にはなる。ただ、彼女自身が言っていたような、「うまい話には必ずウラがある」的展開にならない事だけは祈りたい。

アレクの復活を望んでいるらしい丞相は、そのカギと思われる双人形は諦め、ガッサドと共に制御装置の入手に舵を切ったようだ。つまり、アフマウは用済みになったように見える。にも関わらず、再び「漆黒のルザフ」を追うよう傭兵の目を逸らさせたのは、何か別の意図があるように思えてならない。制御装置を手に入れるまでの時間稼ぎ、双人形を手にしたルザフの攪乱が目的だろうか。

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当のルザフは、

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「迷路の騎士」を召喚して以来、寝たままのようだ。

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しばらく夢にうなされていたらしいルザフ。

マウ「この人もきっと夢にまで見てしまう、つらい経験をたくさんしてきたんじゃないかしら」「マウは、そう思ってる・・・」

そんな彼を枕元で見守っていたアフマウは、ルザフに自分を重ねてその心中を察する。

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部下がルザフの様子を見にやってくるが、どうやら少し焦りがあるようだった。

部下「提督のお加減は?」

マウ「今は落ち着いてるわ・・・」

部下(・・・クソッ、審判の日も近いというのに・・・)

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部下の心の声が届いたのか、ルザフは再びうなされ始める。

提督「・・・ウウッ・・・」「・・・審判の・・・日・・・行か・・・ねば・・・」

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その「審判の日」を前に、黒棺号はいったい何処へ向かうのだろう。

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と思ったが、やっぱり「渡し船」へ向かう必要があるらしい。うへー。

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と言うことで、監視哨経由で三度「アラパゴ暗礁域」へ。

今度こそワープ本をチェックするぞ(笑) 四回目があるのか分からないけど。

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途中省略。監視哨のあるマップを南西へ進み、このマップに出た。

カーソルのある位置から南に進むと「渡し船」へ向かえるが、心を鬼にして(笑)北西の「カダーバの浮沼」出口へ向かう。カーソルの北側が近道に見えるが、以前確認したように段差があって進めない。道筋を目で追うと、南西方向から北東方向を経由する、つまり逆 S 字に進まなければならないように見える。うはー。前回諦めた所以。

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途中、所々に敵の密集地帯があったので、MGS アイテムを使用して先を急いだ。

「みやぶる」持ちが居る可能性があったが、インプやマインドフレアで無ければ大丈夫だろう(だった)。

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この辺りに、

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鏡があったが、NMラミア が周辺に居て近寄れない。

NMは「みやぶる」持ちの可能性があるので、ここを進むことは断念した。一度戦って強さを確かめたいが、今はその時ではない。死に戻りしたくない(笑)

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南西方面のマップを舐めるようにチェックしつつ進むと、

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カギのかかった扉があったので、何も考えずに開けてしまった。開けてしまった・・・。

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その先はいくつかの小部屋があり、

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ラミア討伐部隊あるいはコルセア討伐部隊が残しただろう、補給物資などが無造作に置かれていたり、

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「内側からロックをはず」す扉などがあった。

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で、道を間違えてマップを戻ってしまい、

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ふと気がつく。

あれ?  「ラミアの牙のカギ」が無いと先に進めないんじゃね?

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あばばばばばばっばばばばばばああばあば。

と思いながら道を戻り(結局、監視哨のあるマップまで戻った 笑)、カギドロップのために敵を乱獲した。いつの間にか入手しているので、誰がドロップするのか憶えていない。

ふと「ラミア」のカギなのにメローを倒して手に入るのだろうか?と思ったりもしたが、

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ガイコツが落とした(笑)

「ラミアの牙のカギ」だから、別にラミアが持っている必要はないのか。むしろ、仲間の牙で作ったカギなど、ラミアは持ちたくないのかも知れない。

監視哨まで戻ってドロップしなかったらシーフに着替えようと思っていたが、意外にドロップ率は高いのだろう、助かった。

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ちなみに、途中で「モグワードローブ」が 4 → 8 に増えていることに気がついてビックリした。2 月のアップデートで追加されたらしい。 お?これはもしや無料枠が増えたかも?と思って慌てて サイト を覗いたが、そんなことは無かった(笑)

ワードローブは 1~2 が無料、3 以降は 1 枠あたり月額 220 円の追加費用がかかるようだ(これまでの 3~4 がそうだった)。1 枠あたり最大で 80 装備品を保管できる。ちょっと高額だなと思うが、枠はアカウントに紐づくので、購入すれば倉庫キャラの枠も増える点がポイントだ。

ワードローブに装備を入れておくと、手持ちの鞄に入れておかなくても瞬時に着替えることができるので(モーグリすごい)、装備品が溢れ気味の方には嬉しい拡張だろう。万年ユニクロ装備の私には関係ないけど(笑)

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先ほどの扉に戻ってカギを開けた。

開けてから気がついたけど、また施錠された扉に出会ったらどうしよう(後で分かるが杞憂だった。ワープ本から南ルートで幽霊船に向かう場合、あるいは監視哨から北ルートで幽霊船に向かう場合(今回)、いずれも「ラミアの牙のカギ」は 1 本で十分だった)。

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今度こそ道を間違えずに先へ進む。

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途中から Lv76か から見て「とて」な敵や、

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「とてとて++」な敵などが配置されるようになった。

うーん、こっちは正攻法なルートではないって事かな・・・。

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プロマシア以前ならば、迷宮奥に居る「とてとて++」な敵は大抵がノンアクティブだったが、アトルガンは(エジワ蘿洞のミミズとかのように)そうでも無い敵がいるっぽいので、念のため MGS アイテムを使って先に進むことにした。

こんなところで死に戻りしたくない(笑)

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途中、2 箇所ほど

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チェックポイントがあったりした。

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マップ全域を調査するつもりだったが、結局、北東方面と北西方面の一部は断念した。「とてとて」地帯だったことと、ゴールが近くて面倒になったので(笑)

道の作りはそれほど複雑ではないけれど、道のりが長くて疲れるのよねアラパゴ暗礁域・・・。

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カダーバの浮沼に抜け、ようやく、やっと、ねんがんの、

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ワープ本をチェックしたぞ(笑)

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周辺の敵は Lv76か から見て「とて」な敵が徘徊していたので、

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これ幸いと少し経験値を稼ぎ、Lv76 → 78 へ上げた。

先ほどのワードローブの話に繋がるが、ユニクロ装備とは言え複数レベル帯のモノを抱えていると倉庫が一杯になるので、手持ちのジョブはいったん Lv78 を目指すことにした。Lv78 になれば 3 種類のユニクロ装備にまとめられるのだ(笑)

ワードローブの無料枠が増えれば、こんな苦労?をしなくて良いのに、チェッw

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ワープ本から浮沼を南に下り、

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渡し船」へ至ると、

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イベント。

ちなみに、今回のミッションの会話のなかで、社長からは「イフラマド金貨」を持っていけ!と言われる。たまたま思い出して拾っていたが、私のように忘れっぽい人にも親切な作りになっていた。ここで「金貨が無い!」なんて状況は想像したくない(笑)

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渡し船に乗ると、船守から「・・・さようなら・・・」なんて言われた。

怖いんですけど。

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艦長室では、インプがルザフに何かを吹き込んでいた。

フリ「あのお方もお待ちかねです。早いところ始末して、ハザルムに行き叙任式を執り行いましょうよ」

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物騒な話の最中だったが、アフマウたちは空気を読まずに部屋へ戻る。

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終始何かを考えている風のルザフだったが、アフマウたちの姿を見て「この者らと話がある」とインプを遠ざけると、

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マウ「あの・・・具合は、どうなの?」

ルザフに対して恐る恐る声をかけるアフマウだったが、一方で彼は彼女に対して心を開いたようだった。

提督「ああ、もう大丈夫だ」「一睡もせずに、看てくれていたそうだな」「感謝する」

マウ「・・・うん」

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アフマウは、自分の微妙な立ち位置を気にしていた。

マウ「あの・・・マウのこと・・・」

提督「ああ・・・アトルガンの聖皇、ということか?」「以前の俺なら、もう、君を斬っているだろう」

マウ「!!」

提督「案ずるな」「君を斬り、小さな復讐を果たしたところで俺の心は浮かばれない・・・」

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聖皇でありながら亡国の王子を看病したアフマウ。

その振舞いに感化されたらしいルザフは、訥々と自分の胸のうちを語り出す。

かつてイフラマド王国の皇太子であったこと。留学中に王国がアトルガンに侵攻されたこと。反皇国組織コルセアを結成し残存艦隊を集めて皇国に抗したこと。

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だが、皇国の指揮するラミアの軍勢にコルセア艦隊が壊滅させられたこと。唯一難を逃れたブラックコフィン号も、皇国軍に包囲されて撃沈されたこと。

提督「そのとき、俺は死んだんだ・・・」

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マウ「あなた死んだって、ほんとなら・・・その・・・やっぱり亡霊なの?」

提督「今の状態を生きている、と呼べるのかどうか・・・」

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マウ「どういうこと?」

提督「今も、俺は冥界の虜囚だからな」

それは、ペリキアでの一件、迷路の騎士と関係しているようだった。

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提督「ブラックコフィン号から投げだされ、暗い海底へと沈みながら俺は、願ったんだ・・・」「一太刀でいい・・・ 皇国に復讐するチャンスがほしい、と」

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その願いがどのようにして聞き届けられたのか、海中で死を迎えんとした彼の前にイフラマド王国の守護神オーディンが現れた。

オデン「審判の日、近づきし時 我は汝が望みをかなえよう・・・」「ただし、復讐を果たした時は、我が騎士となりて宿敵アレキサンダーを討て」

こうして、神と彼との間に約定が交わされた。

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マウ「アレキサンダー」「皇国が危機に陥ったとき、鉄巨人に宿って復活すると伝えられる秘せられた救世主の名だわ」

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オーディンと契約を交わし目覚めると、提督は 200 年後の世界に居た。

それから、彼は蛮族と手を組み、鉄巨人奪取のためにカギとなる人形を探し始めた。

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だが、と唐突に彼は言う。

気づいた、いや、気づかされたのだと。彼が憎むべきは、王国を滅ぼした聖皇とその時代の王国なのだと。

提督「復讐すべき相手は今の皇国にはいないし、ましてアフマウ、君じゃない」

彼の中にくすぶる憎しみの炎は、200 年前の熾火でしかなかった。

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提督「ざまぁないだろう? これまで、復讐のことだけを考えていたのに、俺は針路を見失ってしまったわけだ・・」

メネ「・・・情けないな・・・」

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迷い、救いを求める彼にメネジンは容赦がなかったが、人形が言いたいことを察したアフマウは、肩を落とす姿に寄り添いながら励ますように語り掛ける。

マウ「あなたにはまだ、イフラマド王国の再興という夢があるはずじゃない!」

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寺院で幼少を過ごした彼女は知っていた。皇国に住むイフラマドの末裔たちが、今でも王国時代を懐かしんでいることを。そのために、戦っている人たちがいることを。

マウ「ルザフが、その人々が幸せに暮らせる道を探しだせばいいのよ」

それは、彼女の父が目指した王道だった。

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提督「・・・だが、それは再びアトルガン皇国と戦果を交える血塗られた道だろう?」

なおも悲観的な提督の言葉を、アヴゼンとアフマウは声を揃えて否定する。

アヴ「オイ、ていとく。イヤ、るざふおうじヨ。オまえハ、だれトはなシテイルノダ?」

マウ「わらわに、任せるがよい!」

胸を張り断言する彼女こそが、アトルガン現聖皇、ナシュメラ II 世その人だった。

(成長したアフマウの姿に、ちょっと感動した)

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提督「ふっ」「ははは。そうだった、俺もコルセアだ。君の大きな賭けにのってみよう」

マウ「うん! そうこなくちゃ!」

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新たな航路を見つけた提督に、だが、かのインプが横やりを入れる。

フリ「勝手な話は、そこまでにしてもらいましょうか、ルザフさん?」「もう、契約は履行済みなんですよ?」

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フリ「あなたは、ハザルムに行き新たな冥路の騎士への叙任・・・」「つまり、オーディンの化身となるしか道は残されていないんです」

でないと、どうなるかわかってますね?、インプはそうルザフを脅す。

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インプによれば、ハザルム試験場では錬金術の実験が一線を越え、「冥界へと通じる穴」が開いてしまったらしい。

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提督「・・・わかった。ハザルムに行こう」

意を決したルザフは立ち上がり、宣言する。

提督「俺は、ハザルムでオーディンに謁見し、契約を破棄する」

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フリ「って、えええええ!? ななな、なにを考えてるんですか!? ルザフさん!」

マウ「ルザフ、いいの?」

契約を破棄することで、ルザフとその部下は仮初めの生を終えるだろう。だが、復讐と言う名の迷路から抜け出せたルザフに後悔の念は無く、むしろ感謝の言葉を口にしていた。

提督「人には各々逃れがたい宿命がある。だが、その宿命を変えるのもまた人だ」「俺は、それを君に教えられた」

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マウ「? ・・・マウに?」

提督「君を見ていると・・・」「忘れかけていた、昔の自分、そう、まだ希望に溢れ留学していた頃の自分を思い出す・・・」

契約を破棄すれば、アフマウと語った夢は儚く消え去るだろう。だが、あの頃のように未来を語ることができた、その一瞬だけでも彼には宝のように思えた。生き永らえたことの意味を、見いだせた。

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提督「アフマウ。君は皇国を・・・」「そして、皇国の民の窮状を救う術を探しているんだろう?」「そのために、今では自分の国アトルガンの・・・いや、世界の真の姿を知りたいと思っている」

マウ「ええ・・・でも」

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彼は、自分を救ってくれた少女のためにもハザルムへ向かうつもりだった。

提督「だったら、君も来ればいい。ハザルムへ!」「そして、自分の目で真実を見極めるんだ」

マウ「・・・う、うん」

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だが、物事はそう簡単には進まないのかも知れない。

フリ(くすくすくす・・・)(世の中には、知らない方が幸せなことだってあるんですけどねぇ・・・)

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船の進路が定まったその時、部下の一人が慌てた様子で報告に現れる。

部下「また、ネズミが艦内に入り込んだようです・・・」

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胸騒ぎを覚えたアフマウが甲板へ向かうと、そこには見知った姿があった。

マウ「・・・待って!」

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幽霊船に一人乗り込んできた冒険者に駆け寄り、喜びの声を上げるアフマウ。

マウ「うれしい。冒険者。マウを手伝いに来てくれたのね♪」

冒険者はリシュフィーの遺志を継いでアフマウを救出しに来たのだが、相変わらずアフマウは傭兵を従者と勘違いしたままだった。

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話の嚙み合わなさ具合は当然不振に思われ、

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インプからは厄介払いされる。

フリ「ちょうどいいじゃないですか? 提督」「提督が皇国から奪還し、タラッカ入江に隠してあるイフラマドの財宝・・・」「その隠し場所付近を近頃、不滅隊が嗅ぎまわっているとか・・・」

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フリ「ルザフさんの冥衆の護符をその傭兵さんに渡して、財宝の側で警備してもらえばいいんじゃないですか」「この人、アフマウさんの忠実な傭兵なんでしょう?」

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冒険者がやってきたのはあくまでアフマウの護衛のため。その前提を覆せないアフマウは、インプの進言を飲むしかない。

マウ「そう! 皇国軍の信頼も厚いの・・・」「確かに財宝の護衛にぴったりよ♪」

そして、アフマウがそう言うのならば、ルザフが否定する必要もない。

提督「そういうことならこいつを信じ、任せるとしよう」

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提督「俺たちが迎えに行くまで持ち場を離れず心して財宝を守っていてくれ」

アフマウを追うつもりが、またしても離れ離れになる冒険者。提督が最後に残した言葉に不吉なものを覚え、いったいどうすべきか逡巡する。

提督「だが、財宝よりも大事なことが起きたと思った場合・・・命を捨てる覚悟で俺の下に戻ってこい」

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何かを言う暇もなく、冒険者はタラッカ入江で下船させられた。

あのインプの存在を軽んじていたが、ずいぶんと悪知恵が働く。インプの話によれば、コルセアの財宝を警護すると言うことは、不滅隊との衝突を予感させた。聖皇捜索のために各地へ展開した不滅隊が現れた時、解任されたはずの冒険者はどう言い訳をすればよいのだろう。まかり間違って剣を交えることになれば、状況は更に悪化する。冒険者の皇国での立場が危うくなるばかりか、社長の怒りもかつてないほどになるだろう。今度こそ撲殺か。

あああぁぁぁどうしてこうなったと、冒険者はしばらく唖然とするほか無かった。