プロマシアミッション その後4
20 年ぶりの謎が,いま解けるのだった.
うぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお.すごおぉぉぉおぉおぉおぉぉいいいいぃぃいいぃいぃぃぃ.
ミルドリオン枢機卿ことエシャ様に別れを告げ,一路タブナジアへ戻る.
ようやくヒロイン二人との対面が叶うのだった.
エシャ様から既に聞いていたとおり,タブナジアから真龍たちは去ったらしい.
プ「これで一件落着.タブナジアもやぁ~っと,平和な町になったってこった」
さすがエシャ様は手回しも良い.
ナグモラーダとの協定を上書きする形でジュノとは新たな協力体制を敷くこととなり,タブナジアに自治権が戻ることで新たな希望が芽生えたようだ.
それはタブナジア侯国の復興.
嬢「私たちタブナジアの人々が強く逞しくなった頃,タブナジア侯国の跡地に,あの美しい日々を蘇らせるのです」「あの地に巣くう獣人たちを打ち滅ぼして,家に帰ろうというのです」
タブナジア地下壕のボスであるプリッシュの役割も,既に決まっているようだった.
嬢「ちゃんと勉強して,タブナジア大聖堂の司祭となって,いろんな仕事を司ってもらわないと」
それはきっと,地下壕の人々の合意.かつて大聖堂で事故を起こし「忌むべき子」と呼ばれたプリッシュは,その大聖堂にて祭事を司る立場を期待されているのだった.彼女がタブナジアのためにどれ程の覚悟を持って何を為そうとしたのか.彼女は持ち前の行動力によって,人々の信頼を勝ち取っていたのだった.
ウルミア嬢の言葉が耳に痛かったのか,プリッシュは「いつもの修行に行ってくるぜ!」と言って部屋を後にする.
久々に会ったと言うのに随分と素っ気ないが,場所も時間も人も気にしない真っ直ぐさこそが彼女なのだった.彼女のその後が気がかりだったが,いつもと変わらない姿に少しホッとする.
残されたウルミア嬢は冒険者にお礼を述べる.
嬢「思えばずっと,あなたにはご迷惑ばかりかけてしまいましたね」「それでもいつもあなたは,私たちを助けてくださいました.本当に有難うございました」
そして,タブナジア復興のために冒険者の力を貸して欲しい.そう言う彼女だったが,冒険者が一箇所に縛られない存在である事も良く知っているのだった.
嬢「いつか,あなたがその翼を休めたいと思われたとき ぜひタブナジアにお寄りください.私たちはずっと待っています」
だから,この束の間の別れを,彼女はその歌をもって寿ぐのだった.
嬢「じゃあ,また会いましょう」
女神か.
プリッシュを追いかける.
「いつもの修行」がイマイチ分からない.ミザレオ海岸のいつもの岬へ向かっても会うことが叶わず,結局ネットを頼った.
彼女はルフェーゼ野の北東,隠し通路を抜けたその先に居るらしい.
そこは,「とてとて」なロック鳥たちがタムロする場所で,最初に訪れてからまったく見向きもしていない場所なのだった.
うーん,この先に行けるのかな・・・ もしかして,他の「とてとて」達と同じく,実はノンアクティブなのかな・・・
と思って突っ込んだら,普通に殺された(笑)
仕方が無いので?,MGSアイテムを使って奥へ向かう.
難破船の残骸が波打ち際に集まる海岸などを横目に,
更に奥へ進むと,
プリッシュが崖の上に独り佇んでいた.
プ「ほら,こっからだとよーく見えるだろ」
彼女は崖の対岸を眺めていたのだった.
プ「俺が生まれた街,『世界の終わり』が生まれた街・・・ タブナジアがよ?」
プ「俺はずっと,世界の終わりってもんがどんなもんか それだけを考えて生きてきた」
プ「世界が終わる.そのときになれば,いくらなんでも俺の命も終わる」「そんとき,俺は気づいた.世界の終わりを見たがっているのは,世界の終わりを誰よりも待ち望んでいるのは,ほかでもない」
プ「この俺だってことをな」
プ「・・・だから俺は,あの黒い魔晶石を,男神プロマシアにぶっこんじまった」「あれが母なるクリスタルに戻り,再び『世界の終わりに来る者』がいつか生まれ出てしまうことを望んじまったんだ」
それは誰のためでも無い彼女の罪.その懺悔の言葉だった.そして,そんな彼女をミルドリオン枢機卿は赦していた.
プ「なんでだろうな? おまえに嫌われちまうことが,俺への罰だと思ったのかな?」
プ「だって,ほら,胸がいてぇんだ」「なんにも言わねぇおまえは,そうやってそこにいるだけで,胸がいてぇんだ」
プ「もうおまえはただの人間なんだろ?」「なのになんで俺に心を閉ざすんだ?」
彼女は混乱していた.
わからないことに.そのことが怖いことに.不安なことに.
いつしか,彼女の目からは涙が零れていた.
プ「それが悲しいのか? 俺は悲しいのか?」「それが辛いのか? 俺は辛いのか?」「それが嫌なのか? 俺が嫌なのか?」
なんなんだろう.これは,なんなんだろう・・・
そして彼女は気が付く.
プリッシュは冒険者の心が読めないのではない.冒険者と同じ存在になったのだと.
その刹那,彼女の胸が内から光り・・・
プ「俺のここにあった,胸にあった魔晶石が,なくなってる・・・?」「俺の魔晶石・・・ 溶けて消えちまったのか・・・?」
プ「そうか,俺は,取り戻したんだな・・・」「人が人である証,虚ろなる闇を・・・」
プ「そして俺も,おまえと同じ,人間に戻ったんだ.だから,こんな苦しくなったんだ」
・・・畜生.人間って,おもしれぇな.
プ「苦しいけど,嬉しいんだな」「辛いけど,幸せなんだな」「だから言えるんだ.心から,身体の真ん中から」
プ「俺,生きていけるよ」「終わりなんか待たずに,みんなと同じ気持ちで・・・」
生きていける.
そう言うな否や彼女は駆け出す.初めて出会った時のように.ただ真っ直ぐに.
エピローグ.
人が人であるために生まれる軋轢.妬み.誤解.痛み.苦しみ.怒り.
だからこそ,人は人を求める.
分かり合えないからこそ,分かり合おうと互いを求める.
それが人.
その人間たちを優しく包む,愛に満ちた世界.
それがこの世界,ヴァナ・ディール.
祝福よ,あれ.
この景色! この形に見覚えがある!!
ここって FFXI のオープニング に出てくる場所だよね????
これ!
うおおおおおおぉぉぉおおお,ヴァナ歴 20 年前の出来事をリアル 20 年ぶりに伏線回収するなんて凄すぎる.感動した.まったくログインができなかった前世のサービス開始時に,仕方が無いから繰り返し見ていたオープニング映像の記憶が,まさかここに生きてくるとは.
すっかり忘れてたけど(笑)
しかも,アルドと姉さんが出てた.伏線すごい.ちょっと設定が違うっぽいけど.
これでプロマシアミッションも終わり.人間賛歌の物語は ザ・FF って感じで,かなり良いエンディングだと思いました.やって良かった.バハムートの前で「プリッシュが世界の終わりに来る者だと思ったがそうでもなかったぜ!」となったのは,ちょっとやり過ぎだと思ったけど(笑)
心が闇に覆われた人間だからこそ,悩み,右往左往し,足掻き続ける.そのテーマがプリッシュの涙に昇華した場面は,思わずもらい泣きせずに居られなかった.日記を書いているだけで泣けるし,思い出しただけでも泣ける.ゲーム史上,あれほど純粋で綺麗な涙も珍しい(そんなにプレイしている訳では無いけど).
女神の涙をその身に受けた瞬間から,プリッシュは涙を流せる存在に戻ったのだ.人間は男神に呪われている.だが,それを含めて女神に愛されている.人は人でありさえすれば良い.そう言う人間賛歌,愛が溢れる世界.ヴァナ・ディールを好きになる理由が,また一つできてしまった.
唯一,エシャンタールの事が気がかりだ.エピローグの途中でその姿は見られるが,彼女がプリッシュたちと合流する事は無かった.彼女はその永遠の命をもって,この世界の行く末を見守り続けるつもりなのだろう.表舞台に立つことは無く,ただ物語を支える影の存在として・・・.セルテウスはイヴノイルを守り続ける目的で永遠を生きるだろうが,エシャンタールにイブノイルは居ない.
ああ,それは・・・何という愛なのだろう.きっとそれは,男神と女神,人と世界を愛さなければ成し得ない.プリッシュが 20 年すら耐えられなかった永遠を,彼女は 1 万年生き,そしてこれからも生き続けるのだ.世界が終わるまで.
プリッシュの言によれば,女神アルタナは信頼,慈悲,正義,勇気,希望,そして愛を司る.今回の主人公たちは冒険を通してそれぞれの力を手に入れた(取り戻した)と感じているが,エシャンタールこそが愛を司る存在だったのでは,と,勝手にそう思っている.
ちなみに,信頼=ジャボス,慈悲=罪狩りZ,正義=ルーヴランス,勇気=テンゼン,希望=プリッシュかなぁと思ったが,そんなことは無かった(笑) ちょっと牽強付会過ぎるかな,と.
え? タルトリオ改めタルカルテット? ・・・彼ら彼女らは規格外だから(笑)
次回からはアトルガンミッションへ進みたいと思う.
いくつか気になるクエストなどが残っているけれど,このペースだと星唄ミッションの終わりが見えないので(笑)